第9回救急艇社会実装協議会議事録2021年5月14日(水)18時00分~19時40分 

第9回日本救急艇協議会会議議事録     資料1 
第9回日本救急艇社会実装協議会議事録
      

日時:2021年5月14日(水)18時00分~19時40分 
場所:Web会議
参加者(順不同、以下敬称略):
 砂田 向壱 (MHI理事長)
 有賀  徹(MHI理事、独立行政法人労働者健康安全機構理事長)
 奥寺  敬(富山大学)
 坂本 哲也(帝京大学)
 三宅 康史(帝京大学)
 田中 秀治、植田 広樹(国士館大学)
 山口 芳裕、加藤聡一郎(杏林大学)
 弘重 壽一(昭和大学江東豊洲病院)
 横田 裕行(日本体育大学)
 横堀 將司(日本医科大学)
 前田  透(東京消防庁救急部副参事、救急対策担当)
 
 オブザーバー
MHI 小池理事
山田謙次 MHI上級研究社員

 冒頭に、砂田理事長から、2021年5月8日に虎ノ門金毘羅宮において無事に祈願祭が終了したことの報告がなされた。また、救急艇の除菌作業、光触媒コーティング等も行われ、5月10日、13日に連携訓練が行われたことが報告された。ユニクロからの提供のユニフォームは5月26日より使用可能であることが示された。超党派議員連盟による推進法の立法準備が進んでいる旨が共有された。
砂田理事長が冒頭のみにて退席せねばならない用務があるので、三宅委員より医師の確保(後述)に関連して、救急艇の正確な運用日について質問があった。砂田理事長より現状、開村日の7月24日から閉村日9月9日までと考え、実活動期間は60日無いことが確認された。

 確認事項および議題
1. 前回議事録確認 
横田委員長より 第8回の議事録の確認がなされた。

2. 各分担からの進捗報告と予定
1) 医師の確保(所属を含め)について
人員確保担当の三宅委員より具体的な日程の確認が改めてなされ、実質ほぼ7週であることが明らかになった。奥寺委員より、オリンピック開会式の前から競技が始まることもあるため確認を要する必要があるという意見があった。
また、横田委員長より、開村日の予定と訓練の最終日が重複した場合のことを考え、訓練の前倒しが必要ではないかとの意見があった。
坂本委員より、開村から閉村までオフィシャルに活動を行う旨を周知させているので、連続した活動が必要であり、そのほうが、皆把握しやすいのでは、との意見もあった。
オリンピックとパラリンピックの間の期間(8月9日~8月23日)の救急艇の運用はどのようになるかについて横田委員長より、砂田理事長に確認することになった。
   
2) 救急救命士の確保について
田中委員より救命士の確保状況が現時点で13名であり、在京がそのうちの8割であることが示された。また、海上保安庁での経験や船舶に乗務した経験がある救急救命士にも声掛けをしていることが示された。日体大、帝京、杏林の救命士とも連携して進めていきたいとのことであった。
植田委員から、救急救命士の中で招聘状が必要である場合があると報告された。有賀理事より、招聘状についてはMHIより発出されるべきであるとの見解が示された。その際、田中委員から、MHIからの招聘状の定型文を作成すると発言があった。横田委員長から救急救命士だけでなく、医師にも必要であることが示された。

3) 訓練について
山口委員、加藤委員から訓練の概要が説明された。
今までの訓練の中で、とくに安全な乗降、経路の確認に留意し施行されたことが報告された。救助艇を使った訓練は2日間(5月10日、13日)で、東京消防庁との連携の下での訓練が1日、陸路を含めた搬送路と時間の確認が1日と、今まで合計4日間行った訓練の内容が共有された。
今後の訓練については、6月に2日(6月23日、30日)、7月に4日(7月20日~23日)で計6日、午前午後1クールで合計12クールを予定し、1クールあたり医師2名、救命士2名の総計医師24人、救命士24人での訓練になることが共有された。したがって、3つのチーム(坂本G、山口G、横堀G)から各8名を割り当て、すべての医師、救急救命士に最低一回は事前に訓練に参加する体制を構築していることが示された。
現在予定している7月23日の訓練は開会式と重なる可能性があるので、7月の訓練は一日前倒しにして19日~22日にすることは可能か、と横田委員長からの問いに対して、山口委員より、訓練の前倒しは可能であることが示された。なお、オリンピックとパラリンピックの間の期間は訓練をせず、一連の運航期間としたいとの要望が示された。
次いで、加藤委員より訓練の概要が説明された。とくに上下船にかかる手順、待機場所からの経路や必要とした時間は、豊洲病院からポンツーンまでの往路が3分、患者さんの搬送に要する復路が4分程度の時間であることが報告された。また、病院搬送までの時間に乗船から40分ほどの時間を要することが示された。
搬送中の問題点として、艇のゆれ、傾きがあり、傷病者を座らせる位置の工夫や、船酔いへの対策が必要であること、また、外国人においては言語などの障壁が想定されることが示された。とくに、安全な乗降については東京消防庁に支援をいただくことの重要性が示された。なお、訓練用のハンドアウトを作成中であり、後日共有されることが示された。
必要な資機材については医療資機材用バッグ、感染防護に関わるもの、バッグバルブマスクがないなどの点が指摘された。植田委員など救命士側の意見としては、傷病者の荷物をまとめて運べる大きなビニールが必要ではないか、熱中症対策の冷却パック、携帯用扇風機などが必要ではないか、との意見もあった。
加藤委員より搬出困難や介添えで搬送できなくなった患者のためにバッグボードやストレッチャの準備が必要との意見もあった。また落水の対応についても準備が必要との情報を共有した。
山口委員から補足として、とくに救急艇が救助を目的としたものではないので、乗降に多大な安全管理が必須である旨が強調された。
弘重委員より、デモに参加した際の所感として、山口委員の意見に加え、救急艇から降りるとき、船の横で患者に座ってもらい体を支えることが必須であり、小柄な人である場合はとくに苦労することが示された。また車いすで、ポンツーンの斜面を登るのに大きな労力を要し、前は2名で前輪を持ち上げ、後ろで1名車いすを押す係、さらには1名が押す人を支える必要があり、ポンツーンからの移動には最低4名の人員が必要であると報告された。救急艇の中で患者の容態が悪くなった場合はさらに人員が必要であり、江東豊洲病院の事務からも2名ほど援助が必要では、との意見が示された。
東京消防庁前田副参事からは、波によって船とポンツーンの間の高さが変わることから、移送については特に、慎重にしなければならないことが示された。東京消防庁としても、検証で確認できたところをしっかりカバーしていきたいとの旨が示された。

横田委員長より、天候や波浪の状況に応じた救急艇の運航の安全判断は船長が行うものか、質問がなされた。
これに対して、山口委員より、東京消防にも指導を頂きつつ、MHIの考えとすり合わせが必要と考えているとの返答があった。

3. 全体を通して
 有賀理事より、招聘状を発出するのは法人格のあるMHIでいいかとの質問があった。これに対して横田委員長より、本協議会から出すより、医療機関や教育機関から医師や救急救命士を派遣することになるので法人格を有するMHIからそれぞれの所属機関に招聘状を送る方が適切であるとの見解が示された。また有賀理事からも、障害保険もMHIがカバーすることからMHIが招聘状を発出することがよいだろうとの意見があった。上記の招聘状の件については、横田委員長より砂田理事長に確認することとなった。

山口委員より公的な確認として、参加者の救命士から活動の様子をPR活動に使わせてほしいとの申し出があり、正式にMHIに申し出をしてもらうように促したことが示された。これについては横田委員長が砂田理事長に確認することとした。
 また、熱中症対策として大塚製薬から無償でOS-1が提供可能であるという申し出があり、これも公的に審議する必要がある旨が示された。
坂本委員より、最初の議論でスポンサーシップにおいては、オリンピック関連のことであるため、ロゴが写ったり、名前を出したりすることに問題がないか、確認が必要であるとの意見があった。
これに対して、山口委員より、大塚製薬のOS-1に関しては無償で供与され、外部に公表はしないとのことであり、これらの覚書を締結する必要があるという見解が示された。

田中委員より落水用の装備を準備することの重要性が強調された。
加藤委員から、訓練の割り振りに関し、順番にそれぞれのグループに日程の割り振りを行うことの可否が問われた。これに対して、委員から承諾を得た。

奥寺委員より、長野オリンピックでの活動を踏まえ、今回の救急艇活動にオリンピックの文言を添えることの可否が問われた。またメディア向けのパンフレットについても、語の使用については、格段の注意を払うことが提議された。

4. その他
横堀委員より、開発中の熱中症診断アプリケーションに関する情報共有がなされた。

山口委員より、5月19日、26日のデモについては、熱中症を搬送対象とのシナリオにしていること、また実際の要項については、また別の機会に議論していただきたいとのことが示された。

次回、5月22日18:30より、WEBにて第10回会議の予定となった。

以上 文責 横堀 横田 有賀


(更新日: 2021/05/25)